セールスレターを書き上げたら、そのあと何度か見直す必要があります。
そのような「見直し作業」をへてこそ、人に本当に訴えかけられる文章になるからです。
文章を書き上げた直後の状態は、あたかも「ダイヤモンドの原石」のようなものです。それだけでは「輝き」もありませんし、「人を惹きつける魅力」もありません。
文章を書き上げたあとに何度か行う「見直しの作業」によって、はじめてそのコピーは、「美しく輝くダイヤモンド」のようになり、その「輝き」が人に強い影響を与えるようになるのです。
以上のことは、広告にかぎらず、ブログ記事を書く場合にもいえます。
ということで、この記事では、コピーを書き上げたあとの「具体的な修正方法」などについて解説していきたいと思います。
何を見直すのか?
広告などの文章を書き上げたら、どのようなことを見直したらいいのでしょうか?
思いつくままに列挙すれば、それは以下のようなものになります。
- 冒頭部分で「注意」と「興味」を引けているか?
- その直後の文章で、さらに強い興味を引けているか?
- 読み手に「信頼」してもらえる内容になっているか?
- 最後は、読み手に「行動」を促せているか?
- 論理的に問題のある箇所はないか?
- 全体の文章をもっと縮めることはできないか?
- その反対に「抜けている文章」はないか?
- 読む人に不快感を与えるような表現はないか?
- 主語や目的語は入っているか?
- 読点は適切な箇所に打てているか?
- 強調すべきところは強調しているか?
- 文章が詰まりすぎている感じはないか?
- 誤字・脱字はないか?
以上のように、「見直しの作業」では、思いつく限りのチェックと修正を行なっていく必要があります。
ただ、当然のことながら、文章を「見直す」ためには、まずは文章を書かなければなりません。
ということで、つぎは、「見直しをする」という前提での「文章の書き方」について解説します。
とりあえず書き始める
文章は、ある程度の内容が決まったら、すぐにでも書き始めるべきです。
なぜなら、書き上げたあとに、いくらでも見直せばいいからですね。
ちなみに、文章を書く際には、あらかじめ構成を決めてから書く人と、書きながら構成を決めていく人の2つのタイプがあります。
ただ、「正解」はその中間にあります。
事前に、「ある程度のイメージ」をもったうえで文章を書いていくべきですが、そこにあまりにも時間をかけるべきではありません。
なぜなら、実際に文章を書いていくなかで、しぜんとアイデアが沸いてくるものだからです。
コピーライティングというのは、「人の心理」を考えながら言葉をつないでいくものです。またコピーライティングにおいては、「論理的な文章」を書くことが要請されます。
だからこそコピーライティングでは、「まずは書き始める」という”行動”が大事になってくるのです。
実際、私も、書く内容を大まかに決めたら、すぐに書き始めるようにしています。
そして実際に文章を書いていくなかで、「つぎはこの展開が適切だな」というアイデアがしぜんと沸いてくるわけです。
その連続で、いつのまにか全体のコピーが仕上がっているというわけですね。それは、今書いているような「サイトの記事」でも同じことがいえます。
ただ、文章を書き上げた直後の段階では、まだ文章は「荒削り」の状態です。だからこそ、そのあとに「見直しの作業」が必要になってくるのです。
見直し作業を行うタイミングは?
私の場合、見直しの段階では、それほど「文章の流れ」に修正を加えることはありません。
文章を書きながら、「つぎに書くべき、もっとも適切な文章」をすぐに見抜くことができるからです。
ただ、そのかわり「見直しの段階」では、細かい表記上の修正点がいくつか出てきます。
ちなみに、コピーを書き上げたあとの「見直し」は、以下のタイミングで行うのがよいと思います。
- コピーを書き上げた直後
- 数時間後
- 翌日
- (できれば)数日後
コピーを書き上げた直後は、ザッとでもいいので見直すようにします。
ただ、あまりに長いコピーを書き上げた直後は、かなり疲れている場合もあるので、そういったときは「数時間後」にまとめてチェックするのでもよいかと思います。
ちなみに、これは本当に不思議なことですが、修正したはずの文章を見直すたびに、そこには「新たな発見」があるものです。
たとえば、コピーを書き上げた直後に見直した際、修正を施しますが、そのとき「これで完璧だ」と思ったとしても、数時間後に見直したときに、まだまだ、たくさんの修正点があることに気づくのです。
このことは、「翌日」の見直しでも同じことがいえます。
とくに、「睡眠」をはさんで見直したときは、前日ではまったく気づかなかった修正点が、必ずといってよいほど出てきます。
「どうして、こんな当たり前のことに気づかなかったんだろう」
たいていの場合、翌日には、このような驚きにつつまれるものです。
このようにして、翌日の見直しの段階まで、つまり「合計3回の見直し」をすれば、ほぼほぼ、あなたの書いた文章はきれいに整うはずです。
もちろん、もしもあなたが文章を書き慣れていないという場合は、見直すたびに修正点が出てくるかもしれませんが、その場合は、自分自身のなかで「折り合い」をつけることが大事になります。
文章を見直すたびに、たしかに修正点が浮き彫りになって、その文章は「より良く」なっていくかもしれませんが、それでは、つぎのコピーが書けないわけです。これはブログ記事などでも同様です。
ですから、「それなりのクオリティー」になったのであれば、つぎの文章の制作にどんどん取り掛かる、という考え方が大事になります。
私の場合、このサイトの記事でいえば、翌日の見直しまでで完了するようにしています。
ぜひ、一度コピーを書き上げたあとは、何度か「見直し」の時間をもうけて、文章のクオリティーを上げていってください。