広告では、訪問者の「感情」を刺激したら、つぎは「理性」を納得させる必要があります。
なぜなら、人には「感情」とともに「理性」も備わっているからです。
よって、広告の冒頭で訪問者の「感情」を刺激して興味を引きつけたあと、その後の文章のなかで訪問者の「理性」を納得させることができれば、その訪問者が商品を買ってくれる可能性が高くなります。
このように、広告の成約率を高めようと思ったら、読み手の「感情」と「理性」の両方を攻略しなければならないのです。
この記事では、この2つのうちの「理性」という面に注目し、読み手の「理性」を納得させることの重要性と、その具体的な方法について解説していきたいと思います。
「感情」が刺激されると、「理性」が頭をもたげる
通常、広告においては、その冒頭に掲げる「ヘッドライン」(目立つキャッチコピー)によって、まずは訪問者の「感情」を刺激することがセオリーです。
ヘッドラインによって「感情」を刺激された訪問者は、その広告自体に「興味」をいだきます。そして、そのまま文章を読み進めてくれるわけです。
ただ、冒頭でも述べたように、人には「感情」とともに「理性」も備わっています。
だからこそ人は、広告の冒頭部分で「感情」が刺激されると、今度は「理性」が頭をもたげてきます。
ちなみに、広告の冒頭に掲げるヘッドラインでは、ふつう、訪問者のメリットになるようなことを謳います。それによって、訪問者の感情を刺激して、その広告に「興味」を引くわけですね。
ただ、その広告に「興味」をいだいた訪問者は、そのあと、以下のように考える傾向にあります。
「ヘッドラインで謳われていることは本当なの?」
「この商品を買えば、本当にそのメリットが得られるの?」
「ヘッドラインに書かれているメリットの根拠は?証拠は?」
このような「理性的な疑問」に対して、その後の文章のなかで読み手を納得させてこそ、その読み手は、「その商品を買えば、メリットが得られそうだ」「その商品がほしい」となるわけです。
読み手の「理性」を納得させる方法
それでは、広告のなかで読み手の「理性」を納得させるには、どうしたらいいのでしょうか?
基本的な考え方としては、広告のなかで、しっかりと「論理的な理由」を述べるとともに、場合によっては、「証拠となるもの」を提示すればよいのです。
しかし、広告のなかで読み手を「納得」させる方法は、それだけではありません。
そのポイントをまとめると、以下のようになります。
- 論理的に理由を説明する
- 実験結果があれば、それを紹介する
- 証明書があれば、それを提示する
- 権威ある人の「推薦の言葉」を載せる
- たくさんの「お客様の声」を載せる
要するに訪問者は、冒頭のヘッドラインで感情を刺激され、その広告に「興味」をもったわけですが、
「たんに”うまいこと”を言っているだけかもしれない」
「もしかしたら、騙されるかもしれない」
という「理性の声」も頭のなかに響いているわけです。
よってヘッドラインのあとの文章では、そうした訪問者の「不安」を解消してあげる必要があるのです。
「この商品を買えば、ヘッドラインで謳われているメリットが、間違いなく自分のものになる」
このように読み手が思ってくれれば、しぜんと「商品の購入」へといたるわけですね。
「推薦の言葉」「お客様の声」も有効
前項では、広告のなかで読み手を「納得」させるポイントを5つご紹介しました。
そのなかの4つ目と5つ目に、「推薦の言葉」「お客様の声」というのがありましたね。
この2つを提示することでも、じつは読み手の「理性」を納得させることができます。
もしも「権威ある人からの推薦」が得られるのであれば、それを広告に掲載することで、そこで紹介されている商品やサービスの信頼度は飛躍的に高まっていきます。
その「権威ある人の信頼」が「広告」に反映されるからです。
そのほか、「権威ある団体からの承認」でも同様の効果が期待できます。
また、「購入者の声」「使用者の声」をたくさん掲載することでも、それは「信頼」へとつながっていきます。
多くの人が、その商品を使用してメリットが得られているのであれば、自分も同じように使用すればメリットが得られるに違いない・・・このように読み手は考えるからです。
また、人は「数の多いもの」を見ると、それだけで「その対象」を信頼する傾向にあります。
分厚い本、長い説明、長い講演などなど・・・。
広告に掲載された「たくさんのお客様の声」も、そのひとつひとつが実際に読まれなくても、「たくさんの声が掲載されている」というだけで、読み手は、その広告を信頼する傾向にあるわけですね。
ただ、もちろん、その「購入者の声」は、本当に購入者から集めたものでなければならないことは、いうまでもありません。
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以上みてきたように、人には、「感情」とともに「理性」もそなわっています。
そして、感情が強く刺激されれば、そのあと反動として、理性が「頭をもたげてくる」わけですね。
だからこそ、広告の冒頭に掲げるヘッドラインでメリットを謳い、訪問者の「感情」を刺激したのなら、その後の文章で根拠などを述べることによって、読み手の「理性」を納得させなければならないのです。
そうすることによって、読み手は、「あなたという書き手」と「広告で紹介されている商品」を信頼し、その信頼をベースに商品を買ってくれるわけです。
以上のことは、もちろん、ブログ記事などで「説得力のある文章」を書く際にも当てはまります。
ぜひ、コピーライティングを駆使してコンテンツを作成する際は、訪問者の「感情」と「理性」をしっかりと見すえながら文章を書き綴っていってください。