世の中には、「読まれない前提の文章」というものがあります。
世の中にあふれている広告、ブログ記事といったものが、これにあたります。じつは、こういったものは「読まれない」と思って書いたほうがよいのです。
そのような前提で文章を書けば、必然的に、「いかにして意欲的に読んでもらうか」という工夫をしなければならなくなるからです。
その工夫が、あなたの書いた広告やブログ記事を魅力的なものにし、実際にそれを多くの人に読んでもらえることにつながっていくわけですね。
そして、そういったことは、コピーライティングによって簡単に達成できます。
それでは、よりくわしく解説していきましょう。
「読まれる前提の文章」と「読まれない前提の文章」
世の中の文章は、「読まれる前提のもの」と「読まれない前提のもの」に大別することができます。
ただ、そのように聞いても、ピンとこないかもしれませんね。
では、「読まれない前提の文章」という表現を、つぎのように言いかえてみましょう。
「流し読みされることが前提の文章」。
世の中にあふれている広告、ブログ記事といったものが、これにあたります。
こういったものを目にした人は、読み進めるかどうかを「自分の意思で」判断します。読みたくないと思ったら、べつに無理して読まなくてもいいわけです。
それを読まなくても、べつに生活に支障がないからですね。
それに対して、「社内文書」「なにかの重要な通知」「友達からのメール」・・・こういった文章は、意識を集中して読んでいくものではないでしょうか?「読まないと自分に不利益があるから」あるいは「好きな人からのメールだから」読むわけです。
つまり、こういったものは「読まれる前提の文章」ということです。
このように、文章には「読まれる前提のもの」と「読まれない前提のもの」の2つがあるわけです。
あなたが広告やブログ記事を書く際は、「すべての文章が読まれるわけではない」あるいは「そもそも読まれないことすらある」といった前提のうえで作成していかなければなりません。
そのような前提に立ったうえで「読まれる工夫」をしていってこそ、初めてあなたの文章は、意欲的に読まれる文章になるのです。
そして、コピーライティングを知っていれば、それは簡単に実現できるのです。
「読まれない前提の文章」だからこその工夫
世の中の広告や、個人のブログ記事といったものは、「読まれない前提の文章」だからこそ、読んでもらえるように工夫する必要があります。
その工夫によって、たとえ「読まれない前提の文章」であっても、あたかも「読まれる前提の文章」であるかのように、訪問者に集中して読み進めてもらうことが可能になります。
そのためのポイントは、以下のとおりです。
- 冒頭の文字を大きくしたり、短い文章や質問で始めたりして注意を引く
- 冒頭で読み手のメリットになることを伝え、興味を引きつける
- 流し読みされたときのために、途中にいくつか「見出し」を配置する
- 流し読みされたときのために、色や線を工夫する
- 流し読みされたときのために、主語や目的語をしつこいぐらいに入れる
- 文章のさいごで、もっとも伝えたいことを再度、伝える
人は「自分のメリットになること」に対しては、興味を示します。だからこそ冒頭部分で、まずは訪問者のメリットになるようなことを示して「興味」を引く必要があるのです。
ただ、たとえ訪問者の興味を引くことに成功したとしても、多くの人は「読まれない前提の文章」に対して、いきなり1行目から真剣に読もうとはしない傾向にあります。
まずは、さっと全体を流し読みする人が多いのです。
そういったとき、文章の途中に「見出し」が配置されていたり、文章のところどころに色がついていたり、重要なところに下線が引かれていたりすれば、しぜんとそこに目がいくことになります。
私の記事でも、そのようになっているのがわかるかと思います。
そのほか、文章のなかに、しつこいぐらいに「主語」や「目的語」をふくめることで、訪問者がいきなり途中から読んだとしても、意味がとおるように配慮しなければなりません。
また、人は、文章全体を流し読みしたとしても、最後の部分だけは、意識を集中して読もうとする傾向にあります。
何でもそうだと思いますが、人は最初と最後に関しては関心を持つものだからです。
だからこそ、文章の最後には、あなたが「もっとも伝えたいこと」を書いておく必要があるのです。
以上のような工夫が「読まれない前提の文章」に施されていれば、流し読みをした訪問者は、あらためて文章の冒頭から真剣に読み始めてくれる可能性が高くなります。
そのときこそ、「読まれない前提の文章」が、あたかも「読まれる前提の文章」のようになるのです。
なおコピーライティングは、「読まれる前提の文章」を書く際にはとくに必要ありません。
広告やブログ記事といった「読まれない前提の文章」においてこそ、コピーライティングはその力を縦横に発揮できるのです。