今回は、一文においては、最初に「結論」を示さないと誤解の元になる、という話をしたいと思います。

ふつう何らかの記事おいては、最初に「結論」を示すことが大事、とよくいわれます。

ただ、今回お伝えしたいことは、そういった「長い記事」のことではなく、句点までの一文内での話になります。

短い文章のなかでも、早く結論を示すことで、読み手の誤解を防ぐことができるのです。

今回も『ハイパワー・マーケティング』(角川書店)から、問題の箇所を引用し、それを添削してみたいと思います。

それでは、さっそく見ていきましょう。

主語のあと、早く述語を示す

今回、引用する『ハイパワー・マーケティング』は、マーケティングの世界的権威であるジェイ・エイブラハムが書いた本を翻訳したものです。

問題の箇所は、「第9章:ダイレクトメールは1万人の営業部隊」のなかにあります。(P163)

以下の文章は、最初に結論が示されていないために回りくどくなっている、『ハイパワー・マーケティング』からの引用文です。

この文章の問題点は、最後の「書くことが大切です」という部分まで読まないと、文章の主旨が伝わらない点です。

最初、この文章の冒頭を目にした人は、「セールスレターというのは、温かく人間味がある」「誠実で正直である」・・・このように誤解してしまう可能性があります。

しかし、そのまま読み進めていくと、じつはそうではないことがわかるわけです。

このような、読み手に誤解されるような文章は、読み手にストレスを与えます。

こういった誤解とストレスを読み手に与えないためには、最初から、以下のように書けばよいのです。

以下、改善文です。

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セールスレターを書く際は、温かく人間味があり、誠実で正直で、個人が個人に宛てたような、一対一の会話のイメージを心がけることが大切です。
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なお、ここでは「例え」を挙げているので、「ような」という言葉を付け足しました。

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ぜひ、長い記事を書くときだけではなく、句点までの一文を書く際にも、「まずは結論を示す」ということを心掛けていってください。

以上、参考になれば幸いです。