世の中には、ターゲットを勘違いしてしまっている広告があります。
ターゲットを間違えてしまうと、”読み手にまったく響かない広告”になってしまいます。
そういった広告は、読み手に「違和感」を与え、最終的な成約率に影響することになるわけです。
この記事では、広告のターゲットを”勘違い”してしまっているケースを、2つご紹介したいと思います。
ケース①「子供用の商品」
世の中の広告には、「商品自体のターゲット」と「広告のターゲット」を混同してしまっているケースがあります。
たとえば、子供用のオモチャをレンタルできるサービスがあったとします。
そのサービスを紹介する広告のなかに、以下のような文章が書かれていたとしたら、それを読んでいる人はどのように感じるでしょうか?
「ぜひ、あなたにぴったりのオモチャを見つけてくださいね!」
このような呼びかけは、あきらかに「子供」を意識して、子供に対して訴えかけています。
しかし、この広告を読むのは子供ではありません。明らかに「親御さん」のはずです。
それなのに、「商品のターゲット」が子供だからといって、「広告のターゲット」と混同してしまっているのです。
そういった意識からなのか、こういった広告のなかでは、やたら「ひらがな」を多用していたりします。
たとえば、
「とくいなもの」「すきなもの」
といった表現を使っていたりするのです。
しかし、広告を読み進めて、実際にオモチャをレンタルするかどうかを決めるのは「親御さん」なわけですから、きちんと「得意なもの」「好きなもの」といった表現を使うべきといえます。
ケース②「高齢者用のサービス」
「子供」がからんだ商品における勘違いのほかに、「年齢層の高いかた」を対象とした商品やサービスにおいても、勘違いがみられます。
たとえば、高齢のかたが自宅にいるときに、何か異変があった場合、その高齢のかたが、すぐに自分でサービス会社へ通報できるサービスがあったとします。
体の具合が悪くなったときに、手元のボタンを押すと、そのサービス会社のスタッフがすぐに飛んできてくれるのです。
このようなサービスを紹介する広告のなかに、以下のような呼びかけがあったら、あなたはどのように感じるでしょうか?
「70代・80代の皆さんへ。”いざというとき”のために、救急サービスに入っておきませんか?」
一見、正しいターゲットに訴えているようにみえますが、実際に70代・80代のかたが、この広告を読んだうえで、「自主的に」このサービスに申し込むものでしょうか?
それよりは、「親と遠く離れて暮らしている子供が、親の様子が心配で仕方ないので、このサービスに申し込む」という状況のほうが現実的です。
つまり、この「救急サービス」は、70代・80代の人に訴えかえるように文章を書くのではなく、その「子供さん」に訴えかけるように書くべきなのです。
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以上、この記事では、ターゲットを勘違いしているケースを2つ、ご紹介しました。
「商品自体のターゲット」と「広告のターゲット」を混同してしまうと、その広告は、まったく読み手に響かないものになってしまうわけです。
ぜひ、広告を書く際は、この2つのターゲットをしっかりと区別するようにしてください。