郵便受けに届けられる数々の「チラシ」の9割がたは、訴える力をもたない「売れないチラシ」です。
多くの人は、こういったチラシを受け取ると、サッと目にするだけで、それ以上は読もうとはしません。あなたにも、そのような経験はないでしょうか?
この記事では、「売れないチラシ」の特徴とはどういったものか、くわしく見ていきたいと思います。
「売れないチラシ」の特徴
じつは、「売れないチラシ」には、「売れない理由」があるのです。
そのおもな理由を挙げると・・・
- ヘッドラインが目立たない
- 両面チラシの場合、どちらが表かがわからない
- 両面チラシの場合、裏側が反対になっている
- 1つのチラシで、2つのオファーをしている
どのような媒体の広告であっても、まずは冒頭に「ヘッドライン」という見出しを掲げて、そこに読み手の注意を引きつけることが、コピーライティングにおけるセオリーです。
チラシの場合も、その冒頭に「ヘッドライン」を掲げて、そのほかの文章や写真は「ひかえめに」するわけです。この基本ができていないチラシは、そもそも「読まれないチラシ」といえます。
ちなみに、そのチラシを実際に読んでもらうには、冒頭に掲げたヘッドラインで、チラシを目にした人の「注意」を引くとともに、その内容によって「興味」を引く必要があることはいうまでもありません。
「両面チラシ」の場合の注意点
両面チラシの場合、注意すべき点は以下の2つです。
- どちらが表か、一見してわかるようにする
- 表を裏返したときに、裏が「反対」にならないようにする
両面チラシの場合、読み手が一瞬で「どちらが表か」をわかるようにしなければなりません。
そのためには表紙の冒頭に、大きな目立つ字で「ヘッドライン」(見出し)を掲げる必要があります。
そして裏側の冒頭は、小さな文字で始めなければなりません。
両面チラシのなかには、表も裏も、どちらも「大きな文字」で始まっているケースがあります。
これでは、どちらが「表」なのか、つまり、どこから読み始めたらいいのかが、読み手にはわからないのではないでしょうか?
そのほか、両面チラシの「表」を裏返したときに、「文字が逆さま」に印刷されているケースがあります。表と裏で、印刷の方向が逆になっているケースですね。
このようなレイアウトは、読み手に違和感を与えるとともに、それがきっかけで離脱される可能性があるため、注意する必要があります。
1つのチラシで、2つのオファーをしているケース
コピーライティングの原則として、「シンプル・イズ・ベスト」というものがあります。
これは、広告の内容が複雑になればなるほど、成約率が下がり、その反対に、シンプルであればあるほど成約率が上がっていくというものです。
両面チラシに多いのですが、1つのオファーを表にすべて書いたあと、裏が空いてしまったので、「せっかくだから」ということで、チラシの裏に、別のオファーを書いてしまうケースがあります。
そして、たいていの場合、こういったケースでは、先ほど「ダメな例」として挙げたように、裏側の冒頭が大きな字で始まってしまうのです。
裏側では、また別のオファーが始まるからです。
広告というものは、その冒頭でまずは訪問者の「興味」を引き、その後の文章によって「信頼」を築き、最後には読み手を「行動」へと誘導しなければなりません。
しかし、1つのチラシのなかに「2つのオファー」があると、「読み手に結局、どうしてほしいのか」という部分があいまいになってしまいます。
「二兎を追う者は一兎をも得ず」という格言もあります。
1つのチラシのなかでは、欲張らずに「1つのオファー」だけを行い、確実に読み手に行動してもらう。
これが大事になる、ということです。
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以上、この記事では、「売れないチラシ」とはどういったものかについて解説してきました。
それは、以下のような特徴をもつチラシということでしたね。
- ヘッドラインが目立たない
- 両面チラシの場合、どちらが表かがわからない
- 両面チラシの場合、裏側が反対になっている
- 1つのチラシで、2つのオファーをしている
ぜひ、チラシ広告を利用する際は、こういった点に注意して作成するようにしてください。