広告では、「特典」を付けることで、商品の価値を高めることができます。

その結果、商品単体では買ってくれない読み手に対して、購入を促すことができるわけです。

そのうえ、もしも商品に付ける特典が、とてつもなく魅力的なものであれば、広告の読み手は、「ぜひ、その特典がほしい」という理由で商品を購入してくれます。

いずれにしても、商品に「特典」を付ければ、間違いなく広告の成約率が高まるわけですね。

それほどの力をもつ「特典」を、広告で示さない手はありません。

この記事では、広告のなかで「特典」を示すタイミング、そして示し方が、いかに重要かということを解説していきたいと思います。

「特典」を魅力的にアピールする

もしかしたら、あなたは、このように思うかもしれませんね。

「コピーライティングのスキルを駆使した文章を書けば、あえて『特典』を付ける必要はないのでは?」

たしかに、文章を書くだけで商品の成約率を高めることは可能です。

しかし、広告に「特典」を付けることで、成約率が跳ね上がることも事実です。

であれば、コピーを書く側の姿勢としては、「特典」の力をしっかりと活用していく。

そして、その特典が「いかに魅力的か」を、コピーライティングを駆使した文章で説明していく。

こういった姿勢が大事になるのではないでしょうか?

「特典」は広告の後半で示すと効果的

「特典」は、広告の後半の段階で、価格を示すときに提示してこそ、その効果を発揮します。

広告においては、まずは冒頭で訪問者の「興味」を引きつけ、そのあとの文章で読み手の「信頼」を獲得していきます。

そのうえで広告の後半部分では、読み手に対して「行動」を促します。

その「行動段階」で有効となる方法が「特典を付ける」という方法です。

価格を提示する段階で「特典」を示すと、商品全体の価値が高まるため、読み手に「値段を安く感じさせる」という効果が期待できます。

広告の読み手は、「支払おうとしているお金以上の価値」を手にしたいと考えています。

ですから、メインの商品だけでは読み手に買ってもらえない場合でも、「特典」を付けることによって、形勢が一気に逆転する可能性があるわけですね。

ましてや、冒頭でお伝えしたように、「ぜひ、その特典がほしい」と強く思ってもらえれば、さらに成約率が高まるわけです。

「特典のみ」で興味を引くのは誤り

世の中の広告には、広告の冒頭にあるヘッドライン(見出し)のなかで、いきなり「特典」だけを提示して、訪問者の「興味」を引こうとしているものがあったりします。

これは、「特典」を間違って使っているといわざるをえません。

「特典」という要素は、販売者が、まずは広告の冒頭で、”メインの商品”によって訪問者の「興味」を引き、そのあとその商品を「信頼」してもらい、そして最後に、読み手に「行動」を促す。

その「行動の段階」になってから、ようやく示すものだからです。

たとえば、化粧品を売るための広告のヘッドラインで、

「今お買い上げいただいたかたには、かわいらしいバックをプレゼントします」

としか書かれていなかったらどうでしょうか?

まず、このヘッドラインでは、「化粧品に興味のある人」の目にとまらないため、そういった人たちは、そのまま気づかずに去ってしまう可能性が高くなります。

仮に、この広告が「化粧品に興味のある人」の目にとまったとしても、上記のようなヘッドラインでは、「その化粧品に、どのようなメリットがあるのか」がまったくわかりません。

この広告を目にした訪問者のなかには、

「化粧品のことにふれないで『特典』を前面に出すということは、この化粧品に自信がないのかな?」
「強く主張するだけのメリットがないから、このような『特典』で目を引こうとしているんだろう」

このように捉える人も出てくるわけですね。

広告の冒頭で「特典」を示す方法

ただ、広告の冒頭のヘッドラインで、絶対に「特典」のことを伝えてはいけないわけではありません。

広告の冒頭で「特典」についてふれる場合は、まずは、しっかりとメインの商品のメリットについて伝える。そのあと「補足的に」特典について書く程度であれば、問題ないわけです。

むしろ広告の冒頭で、「魅力的な特典」が付いているということが訪問者に伝われば、それは「興味」を引くための材料になります。

しかし、広告の冒頭から、いきなり「特典のことのみ」を伝えるというのでは、先ほどのような思いを訪問者にいだかせてしまうことになるのです。

なお、広告の冒頭段階で「特典」を示す際は、さらっと簡単に伝えることがポイントになります。

広告の冒頭段階で、「特典」に関するあまりに細かい内容を伝えても、訪問者の「興味」を引けないからですね。

あくまでも、広告の冒頭で「商品のメリット」を伝えたうえで、すぐそのあとに「この商品を買えば、こんな魅力的な特典が付いてきますよ」と、一言だけ添える。

それでこそ、「特典の存在」が、読み手の「興味」を引くわけですね。

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以上、この記事では、「広告で特典を付ければ、成約率が高まる」という話をしてきました。

もしも商品に付ける特典が、とてつもなく魅力的なものであれば、広告の読み手は、「ぜひ、その特典がほしい」という理由で商品を購入してくれます。

この記事では、まず、「特典」を魅力的にアピールすることが「コピーライティング」の役割である、という話をしました。

さらに「特典」は、広告の後半で、価格を示す段階に提示すると効果的、ということでしたね。

そして最後に、「特典」を広告の冒頭で示す場合は、まずは「商品のメリット」を示してこそ、訪問者の「興味」をより強く引きつけることができる、ということでした。

ぜひ、広告で「特典」を付ける際は、それを魅力的なものにすることはもちろんのこと、特典を提示するタイミングや、その示し方にも気を配っていくようにしてください。