広告には、「ブレット」という実証済みの手法があります。

これは、おもに「縦に長いWEBのセールスレター」において、その後半部分で、商品やサービスの「メリット」を箇条書きにして、ずらっと並べていく、というものです。

このようにして次から次へと、商品やサービスのメリットを立て続けに並べていくことで、それを目にした読み手は、感情がどんどん高揚していくことになります。

すると、その読み手の「商品を買いたい」という気持ちが増幅することになるのです。

それでは、さっそく「ブレット」について、くわしく解説していきたいと思います。

広告では、ブレットを打ち出す「タイミング」が重要

「ブレット」は、前述したように、商品やサービスのメリットを箇条書きにして羅列したものです。

ちなみにブレットとは、以下のようなものですね。

(もっと見る⇒ブレット

ブレット(bullet)というのは、日本語に訳せば「弾丸」。

まさに「弾丸」のように、商品やサービスのメリットを、箇条書きの形で打ち出していくわけですね。

しかし、広告のなかであれば、どこに打ち出してもいいわけではありません。

たとえば広告の冒頭から、長々とした箇条書きが始まったとしたら、訪問者が、せっかくヘッドラインで「興味」をもってくれたとしても、そのブレットを目にした時点で、そのまま去ってしまいかねません。

広告の冒頭段階では、まだ読み手は、それほどその広告に「強い興味」をもっていませんし、ましてや、その広告をまだ「信用」もしていないからです。

つまり、広告の冒頭段階で、長い箇条書きである「ブレット」を示してしまうと、それはあたかも「押し売り」のようになってしまうわけですね。

ですから広告においては、訪問者の「興味」を引き、しっかりと「信頼」を獲得したあとの段階で「ブレット」を打ち出していってこそ、読み手にそれを真剣に読んでもらえるのです。

広告の読み手が、その商品やサービスを「信頼」してくれたということは、その商品やサービスが「欲しくなった」ということです。

その段階で「ブレット」を打ち出すことによって、読み手がいだく「その商品が欲しい」という気持ちがさらに高まっていくわけです。

ブレットは「数」も重要

広告の後半部分でブレットを打ち出す際は、その「数」も大事なポイントになります。

人は、「数の多いもの」に対して、無条件で信用する傾向にあるからです。

このことは「購入者の声」にもいえます。その声が広告に数多く掲載されていれば、「この商品はきっといいものに違いない」と読み手は考えるわけです。

ブレットもこれと同じで、その箇条書きの数が多ければ多いほど、それを目にした読み手は、「この商品はきっといいものに違いない」と考えるのです。

つまり、たとえ読み手がブレットの一文一文を読まなくても、そこにたくさんのメリットが並んでいるというだけで、その商品を信頼してしまうわけですね。

もちろん、広告にブレットを並べる際は、真剣に読まれることも考慮して作り込まなければなりません。

ただ、読み手が、広告内にたくさん並んでいるブレットを眺めただけでも、それに大きな影響を受ける、ということです。

ブレットは「興味」「信頼」「行動」のすべてに使える

広告では、読み手の心理を「興味→信頼→行動」の順番で誘導していくことがセオリーです。

つまり、まずは広告の冒頭のヘッドライン(目立つキャッチコピー)で「興味」を引くことによって、訪問者はその広告を読み始めてくれます。

その後、長い文章によって、読み手の「信頼」を勝ち取ることができれば、読み手は商品が欲しくなってきます。

さいごに、読み手の背中を押してあげるような「適切な価格」「特典」「保証」などによって、読み手は商品を購入してくれるわけですね。つまり「行動」です。

ブレットは、この3つの段階のそれぞれに活用していけるのです。

ここまでで解説してきた内容でいえば、「長い箇条書き」がずらっと並んでいるのをみた読み手は、とくにそれを読まなくても、「長い」「数が多い」というだけで、その広告を「信頼」してくれます。

そして、ひとたび読み手が、ひとつひとつのブレットを読んだときには、「その商品が欲しい」という気持ちが強まるわけです。つまり、それがきっかけとなって「行動」を起こしてくれるわけですね。

ただ、広告のブレットは、適切な数であれば、冒頭のすぐ下にもってきて、読み手の「興味」を引くことにも使えるのです。

先ほど、冒頭段階で示すブレットは「押し売り」になってしまうとお伝えしましたが、「箇条書き」のすべてがいけないわけではありません。

5個から7個程度の箇条書きを、冒頭のヘッドラインの下に並べるという手法は、よく見かけます。

ただし、この場合は、ブレットの内容を、「ヘッドラインで引きつけた興味」に関して、それをより掘り下げた内容にすべきです。

そのようにすることで、ヘッドラインで引きつけた「訪問者の興味」を、数行のブレットによって、より強めることができるのです。

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以上、広告における「ブレット」の役割や注意点を解説してきました。

ブレットというのは、「それを打ち出すタイミング」と「数」が重要なポイントになる、ということでしたね。

そして、たった今、ブレットは「興味」「信頼」「行動」のすべての段階に活用していける、という話もさせていただきました。

もちろん、スペースの狭い傾向にある紙面広告では、ここまでで述べてきたようなブレットを打ち出すことは難しいかもしれません。たとえ書けたとしても数行程度が限界かと思います。

それに対して、インターネットの場合は「セールスレター」の形をとることで、いくらでも文章を書き綴っていくことができます。もちろん、好きなだけブレットを打ち出していけるわけです。

ぜひ、広告を書く際には、その媒体に合わせて、商品やサービスのメリットを打ち出す「ブレット」を取り入れていってください。