コピーライティングにおいては、「読み手の気持ち」を考えながら書く必要があります。

読み手の気持ちというのは、「とてもデリケートなもの」だからです。

この考え方は、広告だけではなく、ブログ記事やメルマガ記事を書く際にもあてはまります。

「読み手の気持ち」を考えて文章を書くことができれば、読み手は、あたかも面と向かってあなたと会話をしているような感覚になります。

そうなれば、その読み手は、あなたの文章のなかにグイグイ引き込まれていくことになるのです。

この記事では、「読み手の気持ちを考えて書く」とはどういうことか、そして、そのための「具体的なポイント」について解説していきたいと思います。

「読まれない前提の文章」では、読み手の気持ちに寄り添う

広告というのは、「読まれない前提の文章」です。

その広告を読まなかったとしても、誰かに責められることはありませんし、なにか困ったことが起こるわけでもありません。

そういった前提においては、広告の読み手というのは、「広告がつまらない」と思ったら、その場ですぐに読むのをやめてしまいます。

だからこそ、コピーの書き手は、訪問者の気持ちを「デリケートなもの」として扱う必要があるのです。

つまり広告の書き手は、つねに訪問者の気持ちになって、まさに「かゆいところに手が届くような文章」を書くことが大事になるわけですね。

しかし、個人に書くメールならいざしらず、不特定多数の人にあてて書く広告において、そのようなことは可能なのでしょうか?

結論からいえば、可能です。人間の心理というものは、多くの人において共通しているものだからです。

つまり、広告のなかで「何かの一文」を書いた際、それを読んだ多くの人にわき起こるであろう「共通の感情」をそのつど細かくとらえ、「それに応えるような文章」をそのすぐあとに書く。

これができれば、広告の読み手の多くを、最終的な「商品の購入」にまでスムーズに誘導していくことが可能になるのです。

以上のことは、あなたがブログ記事やメルマガ記事を書く際にもあてはまります。

文章によって「読み手の気持ち」に寄り添う方法

それでは、どのようにして「読み手の気持ち」に寄り添っていったらいいのでしょうか?

広告のような「読まれない前提の文章」を読んでもらうためには、人間心理の大原則として、以下の3つのステップをふむ必要があります。

  • まずは広告の冒頭で、興味を引く
  • 広告の中盤では、読み手に信頼してもらう
  • 広告の終盤では、読み手に行動(購入)を促す

つまり訪問者に対して、いきなり「買ってください」と言っても離脱されるだけですし、いきなり「私を信頼してください」というのも無理があります。

だからこそ、まずは読み手に「興味」をもってもらうところからスタートし、その後も読み手に寄り添うようにして、少しずつ読み手の心理を「購入」にまで誘導していくわけですね。

このように、広告を書く際は、読み手の気持ちを「デリケートなもの」として扱う必要があります。

ただ、この3つの流れを意識するだけでは、「おおざっぱすぎる」というか、まだまだ「すき間」が多いのです。

広告において「読み手の気持ちを考える」際には、「読み手の、もっと細かい心の動きへの配慮」が必要になります。

読み手の「細かい心の動き」への配慮とは?

それでは、読み手の「細かい心の動き」に配慮するには、どうしたらいいのでしょうか?

コピーを書く際は、「興味→信頼→行動」といった「しぜんな人間心理の流れ」のほかに、以下のような、より細かな点に気を配る必要があります。

  • このヘッドラインを目にした訪問者は、とくに何を知りたいと思うか?
  • この一文を読んだ読み手には、どのような疑問がわき起こるか?
  • この一文を読んだ読み手には、どのような好奇心がわき起こるか?

ヘッドラインというのは、広告の冒頭に掲げる「大きめの文字で書かれたキャッチーなコピー」のこと。

そのヘッドラインのなかで「訪問者のメリット」をしっかりと謳っていれば、訪問者はその広告に興味をいだいてくれます。

そのうえで広告の書き手は、「多くの訪問者は、ヘッドラインのなかで、とくにどのポイントに対して興味をいだくのか」を見抜く必要があります。

そして、そのポイントを見抜くことができたら、ヘッドラインのあとには、真っ先にそのことについて書くわけです。

なぜなら、そのポイントこそが、多くの訪問者が共通して知りたいと思っている点だからです。

以上のような配慮は、ヘッドラインだけにかぎりません。そのあとの文章ひとつひとつにもいえます。

広告においては、相手と対面していないので、「会話」のように話を進めることができません。

だからこそ広告を書く際は、読み手の心理を洞察し、その場で読み手にわきあがる可能性の高い「好奇心」「疑問」に対しては、すぐにそのあとの文章で応えることが重要になってくるのです。

そのように配慮することで、一見「一方通行の広告」のようにみえても、まるで面と向かって会話をしているのと同じ状況が生まれるわけですね。

これが達成できれば、広告の読み手は、その広告に対してストレスを感じることがなくなります。

また、広告の読み手は、「自分の疑問や好奇心」に対して、すぐに応えてくれる広告に対して「強い興味」をおぼえます。そうなると、読み手は、ますます広告の文章にのめり込んでいくことになるのです。

その結果、読み手が気づいたときには、広告を最後まで読んでいた、ということになるわけですね。

「この一文を読んだ人の心のなかには、どのような疑問や好奇心がわき起こるのだろうか?」

広告の書き手は、つねにこのような問いかけをする習慣をつけることで、「いま読み手はどう感じているか」ということがだんだん見抜けるようになっていきます。

ぜひ、コピーライティングを駆使してコンテンツを作成する際は、「読み手の気持ち」を深くとらえながら文章を書き綴っていってください。