広告の読み手は、販売者や書き手に対して「興味」をもっていません。

なぜなら、広告を読んでいる人は「自分のメリット」にしか興味がないからです。

実際、広告を目にした人は、「その商品やサービスが、自分のメリットになりそう」と判断した場合にのみ、その広告を読み始めます。

ただ、ポイントさえ守れば、「販売者の経歴や実績」「商品の開発ストーリー」を、広告の読み手に興味をもって読んでもらうことは十分に可能です。

この記事では、広告のなかで「販売者サイドの話」に興味をもってもらうためのポイントを2つ、ご紹介したいと思います。

「販売者サイドの話」に興味をもってもらう方法

たった今お伝えしたように、広告の読み手は「自分のメリット」にしか関心がありません。

ただ、もちろん、訪問者がその販売者に対して、もともと興味をいだいている場合は、話がべつです。
そういった場合は、広告に書かれている「販売者側の話」に訪問者は興味をもつわけです。

そういった例外もありますが、初めて知る広告や販売者、企業に対しては、基本的に訪問者は興味をいだかないのです。

以上の前提のうえで、訪問者に「販売者サイドの話」に興味をもってもらうためのポイントは、以下の2点になります。

  • 広告の冒頭や中盤で「販売者サイドの話」をする場合は、読み手のメリットに直結させる
  • 広告の後半部分であれば、「販売者サイドの話」はどのような内容であってもよい

まずは前者についてですが、たとえばダイエットの商品に関する広告の場合、

「私はもともと太っていました」
「私は、このようにしてダイエットに成功しました」

このようなストーリーであれば、訪問者のメリットに直結しているため、たとえそれが広告の冒頭から長々と書かれていたとしても、訪問者はその話に興味をもってくれます。

ダイエットが成功するまでの過程を知ることは、当然、読み手にとってメリットになるわけです。

しかし、もしも、「ダイエット商品の広告」であるにもかかわらず、以下のような内容が、広告の冒頭から長々と続いていたとしたらどうでしょうか?

「私は〇〇で生まれました」
「私は4人兄弟の末っ子です」
「学校の成績はあまりよくありませんでした」
「趣味は〇〇です」

もちろん、これは要約した文章ですので、実際には、こういった内容が冒頭から長々と続くとイメージしてみてください。

広告の読み手は、「自分のメリットになること」にしか関心がないのですから、上記のような話を長々と聞かされることは望んでいません。

よって、広告の冒頭から「商品とはまったく関係のない話」が長々と続くと、その読み手は、WEB広告の場合であれば、「戻るボタン」や「閉じるボタン」を押すことになるわけです。

以上のことは、「ダイエットと関係のない、販売者の実績」においても同様です。

つまり、たとえその販売者が国家資格をもっていたとしても、その資格が商品と関係ないのであれば、広告の冒頭や中盤では、そのことについて触れてはいけないのです。

広告の読み手にとっては、その情報は何のメリットでもないからですね。

「販売者サイドの話」は、広告の後半部分で行えば安全

つぎは、先ほど挙げた2つのポイントのうち、後者について解説します。

”広告の後半部分であれば、「販売者サイドの話」はどのような内容であってもよい”

という部分ですね。

なぜこのようなことが言えるのかというと、広告の後半段階であれば、読み手はすでに販売者に対して「信頼」してくれているからです。

広告においては、まずはその冒頭部分の「ヘッドライン」(見出し)で、訪問者の「興味」を引くことができれば、訪問者はそのまま広告を読み進めてくれます。

そして、ヘッドライン以降の文章では、冒頭で謳ったメリットについての「根拠」「証拠」を示したり、論理的に説明したりして、読み手の「信頼」を得ていくわけです。

場合によっては先ほどのように、「読み手のメリットに関係する、販売者サイドのストーリー」によって、読み手の信頼を勝ち取っていく場合もあったりします。

このように、十分に読み手からの「信頼」を獲得したあとで伝える「販売者サイドの話」は、たとえどのような内容であったとしても、興味をもって読まれる傾向にあるのです。

それこそ、先ほど挙げたような「家族構成」や「かつての学校の成績」「趣味」「何かの資格」といった、一見ダイエットとは何の関係もないようなプロフィールであっても、広告の後半まで読み進めてくれた人は、ふつうに目をとおしてくれる傾向にあるわけです。

さらにいえば、広告の後半部分で示す、こういった個人的な情報、プロフィールは、読み手に、その販売者に対する「親近感」をもたらします。そして、その「親近感」は、販売者や商品に対する「信頼」を高めることにつながっていくわけですね。

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以上、この記事では、「広告の読み手は、販売者や書き手に興味はない」という話をしてきました。

ただし、ポイントさえ守れば、「販売者サイドの話」に興味をもってもらえるということでしたね。

そのポイントは以下の2つでした。

  • 広告の冒頭や中盤で「販売者サイドの話」をする場合は、読み手のメリットに直結させる
  • 広告の後半部分であれば、「販売者サイドの話」はどのような内容であってもよい

以上のことからいえることは、コピーを書く際には、訪問者の心理段階をしっかりと認識したうえで、話の内容を決めていかなければならない、ということです。

読み手の「興味」を引くべき、広告の冒頭段階では、「読み手のメリットに関係する話」を書いていく。

ただし、読み手から十分な「信頼」を獲得したあとの、終盤の段階であれば、どのような話をしたとしても、読み手に嫌がられる心配はないのです。

ぜひ、コピーライティングを駆使して文章を書く際は、読み手の心理段階に応じた話を展開するようにしてください。